結論

令和5年住宅・土地統計調査によると、千葉県の空き家は約39万4千戸で、総住宅数に占める割合(空き家率)は12.3%です[1][2]。このうち、賃貸用・売却用や別荘などを除いた「その他の空き家」は約15万9千戸あります[2]。空き家の「数」が多いのは千葉市・松戸市・船橋市などの都市部、空き家の「率」が高いのは勝浦市・鴨川市・南房総市などの房総エリアです[1]。

この記事で分かること

  • 千葉県全体の空き家の数と、平成30年からの変化
  • 「空き家」の4つの種類と、それぞれの意味
  • 千葉県の市町村別の空き家数・空き家率
  • 統計データを読むときの注意点

千葉県の空き家は約39万4千戸

千葉県が公表した令和5年住宅・土地統計調査の結果によると、県内の総住宅数319万1,100戸のうち、空き家は39万4,100戸でした[2]。空き家率は12.3%で、平成30年の12.6%から0.3ポイント下がっています[2]。

空き家の数そのものは、平成30年と比べて1万1,600戸増えています[2]。空き家率が下がったのは、空き家の増加以上に住宅の総数が増えたためです。

項目令和5年平成30年からの変化
総住宅数319万1,100戸―
空き家数39万4,100戸1万1,600戸増
空き家率12.3%0.3ポイント減
その他の空き家15万8,500戸1万4,100戸増

出典:千葉県「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果 千葉県版」[2]

「空き家」には4つの種類がある

住宅・土地統計調査では、空き家を次の4種類に分けています[1]。

種類内容
賃貸用の空き家賃貸のために空き家になっている住宅
売却用の空き家売却のために空き家になっている住宅
二次的住宅別荘や、たまに寝泊まりする人がいる住宅
賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家長期にわたって不在の住宅、取り壊す予定の住宅など

この記事では、4つ目を「その他の空き家」と呼びます。賃貸や売却の予定がないまま使われていない住宅が含まれるため、空き家対策で特に注目される区分です。千葉県の「その他の空き家」は15万8,500戸で、平成30年の14万4,400戸から1万4,100戸増えています[2]。

千葉県のデータ(市町村別)

千葉県内の市・町のうち、調査結果が公表されている40市町の空き家数と空き家率です。空き家率の高い順に並べています。

市町村空き家数空き家率その他の空き家率
勝浦市5,660戸41.0%9.1%
鴨川市6,610戸31.3%13.2%
南房総市6,030戸29.5%12.5%
いすみ市5,480戸27.9%13.6%
館山市6,880戸25.8%11.1%
富津市4,530戸21.5%12.7%
茂原市9,240戸19.9%10.0%
銚子市5,920戸19.8%10.6%
君津市7,660戸18.5%6.2%
東金市5,880戸18.5%8.2%
横芝光町1,650戸17.1%11.7%
香取市5,520戸16.9%11.2%
匝瑳市2,550戸16.6%11.5%
大網白里市3,580戸15.3%9.1%
木更津市10,180戸15.1%6.3%
野田市10,970戸14.4%7.7%
松戸市37,370戸14.0%5.7%
八街市4,610戸14.0%9.6%
山武市3,070戸13.7%9.7%
旭市3,710戸13.4%7.1%
富里市3,260戸13.4%6.1%
市原市17,290戸13.0%6.4%
栄町1,100戸11.7%7.8%
佐倉市9,090戸11.5%7.7%
成田市7,450戸11.4%4.2%
印西市5,220戸11.2%4.1%
四街道市4,790戸10.8%4.9%
千葉市52,700戸10.3%2.7%
船橋市33,700戸10.3%3.8%
市川市26,640戸9.9%3.9%
柏市21,310戸9.9%2.3%
袖ケ浦市2,850戸9.8%3.9%
習志野市8,750戸9.7%2.6%
流山市9,260戸9.6%2.7%
酒々井町980戸9.6%1.5%
我孫子市5,880戸9.3%5.4%
鎌ケ谷市4,430戸8.4%3.9%
白井市1,980戸7.6%3.7%
八千代市6,390戸6.7%1.8%
浦安市5,620戸6.4%1.6%

出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)」[1]の市区町村別の値をもとに作成。空き家率は「空き家数÷総住宅数」、その他の空き家率は「その他の空き家数÷総住宅数」。数値は2023年10月1日時点。

具体例:データで見る「数」と「率」の違い

空き家の数が多いのは都市部です。 空き家数が最も多いのは千葉市の52,700戸で、松戸市(37,370戸)、船橋市(33,700戸)、市川市(26,640戸)、柏市(21,310戸)が続きます[1]。住宅の総数が多いため空き家の数も多くなりますが、空き家率は10%前後です。

空き家の率が高いのは房総エリアです。 空き家率が最も高いのは勝浦市の41.0%で、鴨川市(31.3%)、南房総市(29.5%)、いすみ市(27.9%)、館山市(25.8%)が続きます[1]。

房総エリアの空き家率には別荘が多く含まれます。 たとえば勝浦市では、空き家5,660戸のうち2,910戸が別荘などの二次的住宅で、総住宅数に占める割合は21.1%です[1]。一方、「その他の空き家」の割合は9.1%で、空き家率41.0%の4分の1以下です。反対に、鴨川市・南房総市・いすみ市・富津市は「その他の空き家」の割合が12〜14%程度あり、空き家率だけでは見えない違いがあります。

注意点

調査の対象外の町村があります。 住宅・土地統計調査の結果は、市・区と人口1万5千人以上の町村について公表されています[1]。千葉県の54市町村のうち、この記事の表にない14町村は、市町村別の値が公表されていません。

2023年10月1日時点の数値です。 調査は5年ごとに行われます。最新の状況は、各市町村が独自に行っている空き家の実態調査もあわせてご確認ください。

「空き家率が高い」ことは「放置空き家が多い」ことと同じではありません。 上の具体例のとおり、別荘や賃貸用の空き家が多い地域では空き家率が高くなります。空き家の管理や売却の状況を知りたい場合は、「その他の空き家」の割合もあわせて見ることをおすすめします。

売却・買取という選択肢

使う予定のない空き家を手放す方法には、主に次の選択肢があります。それぞれの詳しい内容は、関連記事で解説しています。

選択肢概要
仲介で売却する不動産会社に買主を探してもらい、個人などに売却する
買取を依頼する不動産会社が買主となり、直接買い取る
空き家バンクに登録する市町村などが運営する制度に物件を登録し、利用希望者を募る

どの方法が向いているかは、物件の状態や立地、売却を急ぐかどうかによって異なります。

参考資料

  1. 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 調査の結果」(2024年9月25日公表、2023年10月1日時点)https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/tyousake.html
  2. 千葉県「令和5年住宅・土地統計調査 千葉県確報集計結果の概要」https://www.pref.chiba.lg.jp/toukei/toukeidata/jutakutochi/r5/r5jutakutochikekka.html
  3. 千葉県「市町村一覧」https://www.pref.chiba.lg.jp/kouhou/ichiran.html